嫉妬という感情を巡る議論についての本だった。 とりわけ、嫉妬が類似している者同士の間に生じるものという指摘はとても分かるなあと思った。
妬まれないための戦略に、ロゴがデザインに組み込まれているハイブランドが嫌いである理由が言語化されている気がした。 戦略として、「隠蔽」「否認」「賄賂」「共有」という4つの戦略が挙げられていた。 この中の隠蔽については、妬みの対象となるものを隠す行動を指す。 ロゴが入っていることにより、隠蔽という戦略が無効になり、妬みが想起されてしまう。 これまでは上手く言語かできていなかったけど、上手く言語化されていて、腑に落ちた。
これまでの思想家が嫉妬についてどのように論じてきたかもまとめられていた。 会話の0.2秒を言語学するという本で、著者が哲学について、当たり前のことに理屈っぽく取り組んでいる様を面白がると良いとあった。 この本自体ぶ厚くないから、この面白さをを味わうのにとても良かった。