Kei Moriyama / 一九八四+四〇 ウイグル潜行

Created Fri, 30 Jan 2026 00:00:00 +0900 Modified Thu, 12 Feb 2026 13:37:48 +0100
637 Words

「一九八四+四〇 ウイグル潜行」を読んだ。 中国のウイグル自治区からカザフスタン、日本に住むウイグルの人々を取材したルポだった。 最初に、ウイグル自治区を取材し、カザフスタンに出国、その後日本に帰国しウイグル人を取材していた。 取材の様子も十分な内容だったと思うけど、ウイグル自治区からカザフスタンに出国する際、中国当局に拘束された話が衝撃的だった。 長時間に及ぶ取り調べのなか、素性を調べ上げられた結果、しばらくの間中国への入国が禁じられていた。 現実にこういう話があるのは衝撃的だったし、どれくらい大変なのか全然想像できない。

ウイグルとカザフスタンで、自由度が大きく違うなと感じた。 ウイグルの人に、宗教や収容施設の話を質問すると、「わからない」などの返答が多く返ってきた。 自治区内にも警察や監視カメラが多くあることに加え、撮影した写真を削除するように繰り返し注意されているのも目立った。 それに比べ、カザフスタンでは、取材相手が赤裸々に体験を語っていて、当局の監視もそこまで厳しくない様子だった。 自由度の違い以外にも、ウイグル自治区に住むカザフ人も収容所に入れられていたというのはびっくりだった。

収容所はあるという事は事実っぽいが、これが悪であるかという議論についてはちょっとよく分からなくなってしまった。 人権侵害という面を切り取ってしまえば、そうなってしまうのだが、治安維持という面では必要っぽいように思える。 改めて視点が変わると、何もかもが変わるということは忘れないようにしたい。